当院におけるがん診療

 

当院におけるがん診療

当院では、東住吉区・平野区を中心とした地域に根ざした地域医療支援病院として、地域完結型のがん診療をめざして取り組んでおります。早期発見や発がん予防から、最先端の情報に基づいた診断・治療技術の向上に努めるとともに、緩和医療までを含めた全人的な医療を、地域の医療機関や介護福祉施設との連携を大切にしながら進めて参ります。


 

当院におけるがん治療内容と担当科

疾 患 治療内容 担当科
胃がん 内視鏡的切除術(EMR, ESD) 消化器内科
  腹腔鏡下胃切除術 外科
  開腹下胃切除術 外科
大腸がん 内視鏡的切除術(EMR, ESD) 消化器内科
  腹腔鏡下大腸切除(断)術 外科
  開腹下大腸切除(断)術 外科
肝臓がん 肝動脈塞栓療法(TACE) 放射線科*
  経皮的ラジオ波焼灼術(RFA) 消化器内科
  肝切除術 外科
胆道がん 内視鏡的胆管ステント挿入術 消化器内科
  経皮経肝的胆管ステント挿入術 外科
  胆道癌切除術 外科
膵臓がん 膵切除術 外科
肺がん 胸腔鏡下肺切除術 外科
乳がん 摘出術 外科
脳腫瘍 摘出術 脳外科
脊髄腫瘍 摘出術 脳外科
皮膚腫瘍 摘出術 形成外科

* TACEの窓口は、消化器内科もしくは外科。各手術内容の実績は、「当院の実績」をご覧下さい。


 

抗がん化学療法

近年急速に進歩してきた抗がん剤治療に対応し、2010年3月に外来治療センターをオープンするとともに、レジメン管理委員会(化学療法委員会)や職種横断的なカンファレンス(キャンサーボード)を定期的に開催するなど、安全確実な化学療法の実施に努めています。


<脳神経外科 化学療法> 当院脳神経外科外来でも悪性神経膠腫に対するアバスチン(ベバシズマブ)の化学療法が行えるようになり、遠方の病院にまでアバスチンの治療に行っていた患者さんも、自宅近くの当院で定期的に継続治療を受けて頂くことができます。


当院でのアバスチンの治療を希望される方は、紹介状や画像検査データー等をご持参の上当院脳神経外科外来を受診して下さい。
また悪性神経膠腫に対するテモダール(テモゾロミド)の内服化学療法も行っております。


外来治療センター 外来治療センター 外来治療センター 外来治療センター


外来治療センターにおける抗がん化学療法施行延べ件数
対象月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
2018年 43 53 51 46 62 74 79 84 69 76 70 72 779
2019年 67 69 68 56 55 59 51 73 50 59 59 53 719
2020年 60 68 69 60 69 63 61 60 63 62 60 55 750
2021年 66 74 84 76 61 67 74 62 63 66 65 70 828
2022年 64 56 64 60 60 59 60 64 53 61 67 71 739
2023年 61 51 67 43 46 49 44 40 48 55 47 40 591

 

放射線治療

外科治療や抗がん化学療法と組み合わせた放射線治療を、大阪市立大学医学部附属病院、大阪急性期・総合医療センター、大阪国際がんセンター、南大阪病院、城山病院、淀川キリスト教病院などと連携して行っております。


 

緩和医療

緩和ケア

緩和医療とは、
がん患者さんの療養生活の質の維持・向上のために行われる医療で、疼痛などの身体症状の緩和や精神心理的な問題への援助を、いわゆる終末期のみではなく、治療の初期段階から積極的な抗がん治療と同時に行われます。
その対象は患者さん本人だけではなく、ご家族の方々も含まれます。


当院では、緩和ケア認定看護師を中心とし、消化器内科・外科・ペインクリニックの各専門医や薬剤師、管理栄養士、理学療法士、ソーシャルワーカーからなる緩和ケアチームを結成し、主に入院患者さんに対する緩和ケアを提供しております。
また、在宅緩和医療に向けた地域医療機関や介護保健施設との調整も行っております。
緩和ケアチームによる治療・相談をご希望の方は、主治医を通してご連絡下さい。

※緩和ケア病棟のページはこちらから


緩和ケア研修終了医師

大場 一輝、池邉 孝、清田 誠志、葛城 邦浩、森田 隆平、仲川 浩一郎、薮さこ 恒夫、松山 宗樹、高塚 正樹、堀田 潔、 古川 あずさ


大阪市南部地区緩和ケア連携カンファレンス実績
  日時・場所 テーマ/担当者
第15回 令和3年8月28日(土)

テーマ:「コロナ禍における緩和ケアの実践の悩みと工夫~感染再拡大に備える~」
【ミニ講義】17:30~
「在宅と病院の経験から」
東住吉森本病院 リハビリテーション科 沖 尚司

【グループワーク】17:50~
「在宅・病院での困難事例や成功事例など情報共有」

詳細、他の活動はこちら

緩和ケア

 

がん相談支援センター

がん相談支援センターのご案内

がんに関する疑問や不安・悩みをがん専門の相談員がお伺いし、一緒に問題解決のお手伝いをさせていただくのが、「がん相談支援センター」です。
相談に来られた方のプライバシーは厳守いたします。お気軽にご相談下さい。


がん治療を受けているが・・・

気持ちが落ち込む、イライラする 患者・家族とどのように接すればいいの?緩和ケアって何?


生活について考えたいが・・・

家で過ごしたいが不安が大きい。
ホスピス・緩和ケア病棟って何?在宅サービスについて知りたい。

がん相談支援センター

がん相談支援センターのご利用方法
  • 相談受付
    TEL:06-6606-0010
    Mail:gansodan●tachibana-med.or.jp ※●を@に置き換え下さい。
    院内職員・医療相談室でお尋ねいただいても結構です。
  • 受付時間
    月曜日~土曜日 9:00~16:00 (日・祝・年末年始は除く)
  • 相談方法
    面談・電話相談

(お話をお伺いし、ご希望に応じて時間、場所など面談のお約束をさせて頂きます。)

当院のがん患者さま・ご家族さまをはじめ、当院に通院されていない患者さま・ご家族さまからのご相談もお受けいたします。料金は無料です。

案内パンフレットはこちら 
東住吉森本病院・がん患者サロン

患者さん・ご家族の皆さんが、それぞれの想いを語り合う“サロン”です。
同じ体験をしたからこそ話せること、わかり合えることがあります。


○同じ立場の人と話しをしたい!
「こんなつらさ、どう乗り越えたの?」
○家族同士で話してみたい!
「患者を支えるためには・・・」
○まだ話すのはつらいけど、他の人の話は聞いてみたい
○仲間に出会いたい!・・・など


日時:毎月 第2・第4金曜日(祝日お休み)13:00~15:00
場所:東住吉森本病院 1階応接室


問い合わせ先:医療法人橘会 東住吉森本病院 がん相談支援センター
TEL:06-6606-0010
Mail:gansodan●tachibana-med.or.jp ※●を@に置き換え下さい。
月曜日~土曜日 9:00~16:00 (日・祝・年末年始は除く)

パンフレットはこちら 
がん情報コーナーのご案内

がんに関するさまざまなパンフレット・情報誌を設置しています。
お気軽にご利用ください。
ご不明な点があれば、がん相談支援センターまでお声かけください。

がん情報コーナーのご案内

問い合わせ先:医療法人橘会 東住吉森本病院 がん相談支援センター
TEL:06-6606-0010
Mail:gansodan●tachibana-med.or.jp ※●を@に置き換え下さい。
月曜日~土曜日 9:00~16:00 (日・祝・年末年始は除く)

案内パンフレットはこちら 

 

院内がん登録の取り組み

院内がん登録は、病院で診断および治療を行った全てのがんについて様々な診療情報を収集し管理する仕組みです。当院では、2011年4月に大阪府がん診療拠点病院に指定されると同時に専従職員(国立がん研究センター院内がん登録実務初級者研修修了)を配置し、厚生労働省指定『院内がん登録標準登録様式』に基づいた院内がん登録に取り組んでおります。また、収集したデータは大阪府がん登録事業へと提出しております。


2013年より独立行政法人国立がん研究センター実施の『都道府県推薦病院 院内がん登録全国集計』に参加しております。


*全国がん登録、院内がん登録提出件数
2014年 656
2015年 822
2016年 651
2017年 615
2018年 611
2019年 631
2020年 652
2021年 600
2022年 607
2023年 619

※尚、がんと診断された患者さんで、もし自分に関する情報が二次利用に使われたくない場合は当院・診療支援課・院内がん登録担当までお申し出ください。(ただし、このデータは個人が識別できないデータで国立がん研究センターへ提出されております。)
詳細はこちらでご確認ください。

セカンドオピニオン

当院では、他の医療機関などで診療を受けておられる患者さんに対し、治療方針などに対する意見(セカンドオピニオン)を、各領域の専門医による専門外来で提供しております。ご希望の方は、当院地域連絡室にご連絡いただき、予約をおとり下さい。
(セカンドオピニオン提供外来と担当医など詳細はこちらのページにて


 

臨床試験

再発危険因子を有するStageII大腸がんに対するUFT/VL療法の臨床的有用性に関する研究」(JFMC46-1201)

 

地域がん診療連携への取り組み

●東住吉がん診療連携懇話会
急性期治療から在宅治療まで包括した地域完結型のがん治療を推進すべく、地域の医師、看護師や介護福祉関連の皆様を対象とした懇話会を開催しています。
開催予定はこちらをご参照ください 


●キャンサーボード(がんに関する多職種合同カンファレンス)
キャンサーボード(cancer board)とは、がん診療に関わる内科系、外科系、診断学系の医師、看護師、薬剤師、理学療法士、事務系職員などの専門職員が職種を超えて集まり、がん患者さんの状態に応じた適切な治療方針などについて意見交換・共有・検討・確認等を行うカンファレンスのことです。


本会は、臨床症例の検討のみならず、院内癌登録状況やその分析、大阪府がん診療連携協議会やその分科会からの報告など、当院でがん診療に携わる全ての職種の職員が最新の情報を共有する場としても有効に利用されています。


 

大阪市がん検診

「自分はがんにならない」と思っていませんか?
がんは初期の段階では自覚症状がほとんどありません。
がん検診を定期的に受けて、がんを早期に発見し適切な治療をすることで、がんによる死亡を減少させることができます。当院は大阪市より委託を受けがん検診を実施しています。
がん検診ポスターはこちらからダウンロードください