形成外科

形成外科

 

2000年7月1日付けで、形成外科を開設しました。スタッフは3名で診療を行っています。
専門は、頭蓋・顎・顔面外科領域ですが、当院では外傷を中心に大部分の形成外科疾患に対する診療を行っています。


形成外科はどのような診療科なのですか?

形成外科ってどんな科で、何をしているのでしょうか。このことについては、当院常勤の医師・看護婦でさえも、「この疾患は形成外科なんですか?形成外科ってこんなこともするのですか?」といったような話をしているのを耳にします。

形形成外科の成書には、「形成外科とは、先天的、後天的な身体外表の形状の変化、醜状を対象とし、これを外科的手技により機能はもとより形態(美容)解剖学的に正常(美形)にすることを手段とし、個人を社会的に適応させることを目的とする。」と記載されています。


形成外科はどこにでもあるのですか?

残念ながらわが国では形成外科医の数(特に形成外科学会の専門医という資格を持っている医師)が不足していて、どこにでもあるというわけにはいきません。最近、形成外科を持つ病院も増えてきましたが、東住吉区・平野区では形成外科医(専門医)が常勤している病院は他にないと思います。


どういった病気をみてもらえるの?

形成外科で取り扱う疾患の項目をあげてみますと、次のように分類できます。


  1. 新鮮熱傷(やけどの治療-皮膚移植などの手術、その他やけどの傷跡の治療)
    特に小児のやけどは後で機能障害を起こすことがあります。安易に考えないで、応急処置後は必ず形成外科を受診してください。
  2. 顔面骨骨折・顔面軟部組織損傷(切り傷の縫合~顔面骨骨折の手術)
    顔の骨折は専門医でないとなかなか診断がつきません。また、顔のケガなども形成外科ではなるべく傷跡が目立たなくなるように治療していきます。
  3. 手・足の外傷
    指のケガや腫瘍などの手術をします。
  4. その他の先天異常(顔面では、目“眼瞼下垂”、耳“副耳・その他の耳の奇形”、鼻など、腹部では出臍などの先天異常の手術をします。
  5. 母斑・血管腫・良性腫瘍(皮膚にできているほくろやできもの、体表から触れられる腫瘍は形成外科で手術しています)
    ほくろ・腫瘍・いぼ・おできなどの小さいものであれば通院で手術を行います。また、形成外科では、傷跡がなるべく目立たなくなるような特殊な縫い方をします。 ほくろ・シミ・あざに対しては、レーザー治療(炭酸ガスレーザー・Qスイッチルビーレーザー)を行っています。
  6. 悪性腫瘍およびそれに関連する再建(皮膚癌の手術など)
    皮膚癌は早期切除が一番です。できものやほくろが急に大きくなったり、出血したりしていませんか?気になれば、出来るだけ早期に形成外科を受診してください。
  7. 瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド(傷跡の修正手術)
    手術の傷跡がピリピリ痛くありませんか?
  8. 難治性潰瘍・褥瘡(糖尿病や低温熱傷などの潰瘍の保存的治療から手術、床ずれの治療)
    治らない傷・潰瘍があれば一度形成外科を受診してみてください。
  9. その他:まだまだいろいろ
  10. 美容外科(二重まぶたやしわとり・コラーゲン注入、しみの治療など)
    当院では、原則として美容外科の手術は行っておりません。しかし、美容外科は形成外科の一分野です。いつでも相談にのらせて頂きます。お気軽に御相談下さい。

以上のように、頭の先からつま先までの身体外表の外科手術を行っております。もちろん、手術が必要のない患者さんには保存的治療を行っています。お気軽に御相談下さい。


保険は使えるのですか?

形成外科は健康保険が使えないと誤解されていることが多いのですが、確かに、前述した11)美容外科(二重まぶたやしわとり・コラーゲン注入、しみの治療など)は自費診療ですが、その他のほとんどは(上記の1~10)、健康保険は使えます。もちろん、傷跡の治療も保険診療です。美容専門の病院では、ほくろや傷跡の治療まで自費診療のところが多いのですが、当院では保険診療です。


担当医:大橋 剛輝(医長)、今村 正樹